人手不足で経済停滞

2月に入り各業界・団体の「新年会」もほぼ終了しましたが、この新年会を通して今、経営者が何に一番関心があるのか、ある程度の傾向が読み取れます。

人手不足、消費税、トランプなど

あいさつの中で最もよく指摘されるのは「求人難」です。有効求人倍率が1・6、7倍と、全国でも上位に位置する鳥取県の人材不足は深刻な悩みと言えそうです。次に消費税増税です。これによって反動が今から心配され、経営者は不安に陥っています。気まぐれ(?)トランプ米大統領にほうんろうされる世界の政治経済。特に保護貿易による影響を懸念する声もあります。意外と反応が薄いのが「働き方改革」、4月から実施される「外国人実習生の受け入れ」です。

人手不足は真に深刻で、特にサービス業界では人員不足のため多店舗化ができなかったり、既存店を閉鎖する動きもあります。なのに外国人受け入れについては積極的な声は聞かれません。工場や店舗などの単純労働に、40万人近い外国人を受け入れしようというわけですから、この地方にも何かの恩恵がありそうなのですが。

やはり「外国人」という異文化圏の人々の受け入れには抵抗があるのかもしれません。あるいは、受け入れる際の、様々な費用が心配になり、積極的になれないのでしょう。いや、それよりも「本当に働いてくれるのか」、「途中で失踪でもしてしまうのではないか」、といった思惑もありで、悪い方に考えればキリがないのですが、何か一つ身近なところでの成功事例をオープンして理解してもらうことが大切でしょう。

消費税増税「仕方ない」

貿易懸念は輸出企業の一次、二次、三次下請企業が大半です。今のところ、円安に振れて収益が上がっていますが、中国、EUなどの動向でどう円高になるかわかったものではありません。全てトランプ次第ということです。

消費税率引き上げは、3党合意からの続きですから「仕方がない」と、あきらめ観が漂っています。増税後に予測される不況も「仕方ない」と。

統計不正で景況に違和感!?

これは余り新年のあいさつの中でも話題になりませんが、「不正統計」問題です。景気指標の様々なデータをあたかもアベノミクスがうまくいったように改ざんしたと野党は言っていますが真偽のほどはよくわかりません。これまで地方の会合あいさつでは「世間は景気が良いといっているが、なかなか我々には実感が湧かない」発言がよくありました。景況感と統計数値がうまくかみ合わないことから来る違和感だったと思います。その実感は案外、統計不正が起因しているのかもしれません。

それにもまして、不正確な統計となると、報道機関にとって大きな問題です。なかでも経済評論の根底には統計数値があって、それの前年同月比、前年同期比、前年比、加重平均値などの推移をみて経済判断をするわけですから。この根底が狂ったら正確な予測は当然難しくなります。

統計不正問題は消費税増税ほどのインパクトはありませんが、様々な場合で人々の生活に影響を与えます。消費者物価、賃金推移など正確な統計数値を基に経済政策を実践してもらいたいと思います。